エレスタットスピーカー ツィーター洗浄

別ページでエレスタットスピーカーの裏蓋をあけて、 抵抗を無理矢理接続してツィーターの出力をあげる方法を紹介したけれど、それでもだんだん満足できなくなってきたので、 いよいよ、ツィーターを分解清掃することにしました。
インターネットって便利。検索かけると実際に完全に分解洗浄をされている方のページが出てきました。
そこで、この方の方法を参考にしてダメ元で分解洗浄してみました。
結果から言うと、このツィーター自体の本来の綺麗な高音が出るようになりました。
「これが本当の実力だったのね」
という感じ。 では、その方法の紹介。改造方法のページ でも言ってありますが、ここで行った改造でスピーカーが壊れても当方は責任を持ちませんのでよろしくお願いします。

 

1.用意する物

 

2.本体をばらす

ネットをはずして、ネットを固定する溝の部分にあるゴム栓みたいな物をはずす。(赤丸のある所)

ネジ穴
ネジ穴

ゴム栓みたいな物をはずすとネジが出てきます。これを緩めてはずします。
また、写真には撮りませんでしたが、ツィーター部分の裏にある4つのネジもはずします。(ここにはゴム栓はありません。)

 

3.全面のパネルをはずす。

パネルはずし

ネジを全部はずしてあれば、こんな感じに全面パネルがはずせます。

 

4.ツィーターをパネルからはずす

つぃーたーはずし

赤丸のネジを緩めて、ツィーターをパネルからはずします。

 

5.ツィーターから導線をはずす

導線はずし

まず、はんだで繋がっている部分の周りにあるグルー(赤丸部分)を取り除きます。

導線をはずす

取り除くとこんな感じ。それをすべての端子で行います。

 

6.端子から導線をはずす

※ここで注意※
導線をはずす際は、必ずどこの端子にどの導線が付いていたかをメモしておいてください。一番確実なのは、 デジカメで写真として記録しておく方法です。後で付けるときにわからなくならないようにしてください。

こんな感じで一つずつはずしていきます。

 

7.ツィーター本体のネジをはずす

この写真ではコードが付いてますが、コードの付いていない状態の写真がなかったので……
丸印の所にある六角ネジをはずす。
ワッシャーとナットの紛失に注意。

 

8.本体を分解する

ここが一番の肝。ここで焦ると確実にツィーターの幕を破ります。参考にしたサイトの情報である程度は知っていたのですが、 予想以上に強力にくっついてます。分解するとわかると思いますが、ツィーター膜に強力な接着剤が着いていて、これがなかなかはずれなくしている原因です。
とにかく焦らず騒がずゆっくりと。物にもよると思いますが、くっついている隙間がなかなか開かないと思うので、精密ドライバーなどを突っ込みながら少しずつ隙間をあけていきます。

片側のプラスチックパネルは比較的簡単にとれると思います。問題はそこから先でして。片側をはずすとこんな感じになると思います。↓

横から見た図で表すとこんな感じになります。↓

まず、上側の電極をはずします。これも強力な接着剤のような物でしっかりとくっついてますので、慎重に。
ここは精密ドライバーを突っ込まずに、爪を突っ込んでやって優しくはがすようにします。↓

ここが一番難しい。
プラスチックパネルの溝にすっぽりとツィーター膜とスポンジがはまっている上に、 ツィーター膜に付いている接着剤のせいで、プラスチックパネルからなかなか外せません。ここは今まで以上に慎重にやる必要があります。

図で説明するとこんな感じ。はっきり言って破らずに剥がせる気がしません。でも、焦らずに1mmずつかそれよりも小さく徐々に剥がしていく感じでやっていくしかありません、

そんな感じでやっとの思いでパネルから剥がせれば、後は電極を先ほどのようにツィーター膜から剥がせば分解終了。全部ばらして並べるとこんな感じ。

 

9.本体を洗浄する。

完全に分解できればこんな感じに洗剤で洗うだけ。電極はかなり汚れてると思うのでガシガシと洗ってしまいましょう。
ここで気を付けるとすれば、電極から導線を取ったときに残ったはんだが尖っていた場合、そのとげでツィーター膜を破らないようにすること。 後、ツィーター膜を洗うときは、スポンジで優しく優しく。触るとわかると思いますが、優しくやらないと多分破ります。スポンジで洗い終わったら洗剤分が残らないようにしっかりと水で流します。

 

10.組み立て

洗浄が終わったら、しっかりと乾燥させます。
その後は分解したときと逆の手順で元通りにします。そのときにできればやっておきたいのが、なかなか剥がせない位強力な接着剤の威力を弱める作業。
次に分解するときにやりやすくすると言う目的もあるけれど、電極を固着させないと言う目的でやった方がよいかなと思います。

まずこれ。プラスチックパネルや、ツィーター膜に付いている接着剤成分をなるべく取るためにこいつを使います。
パネルに付いているのはこれを塗ってふき取るという作業を何回かすれば、かなりとれます。ツィーター膜は、膜に付けないように接着剤の乗っている所に塗り込んでいくだけでよいと思います。
ふき取ろうとしてもふき取れないので。

そこで、こういう油っぽいやつを接着剤成分のある所に塗ってしまいます。ただし、塗りすぎには注意。
感覚としては、鼻の脂を塗る位の感じで。綺麗な話じゃないですが、鼻の脂でも代用できるかも……。

 

11.慣らし運転

このスピーカーを使っている人ならわかると思いますが、立ち上がりに時間がかかります。また、分解清掃したばっかりなので、本来の性能が出ません。
そこで、しばらくは適当なラジオとか、バーンインCDか何かをかけておきます。

 

12.お疲れさまでした

慣らし運転が終わったら試しにお気に入りの音源をかけてみたください。多分びっくりすると思います。今までの音は何だったんだヽ(`Д´)ノという位。 ちなみに自分の環境では、抵抗をつなげる改造をしない元々の状態だとちょっと物足りない感じだったので、 結局、2.2kΩの抵抗を接続して満足な感じです。とりあえず普通に聞けるようになりました。

 

最後にもう一度書いておきますが、ここで行った改造でスピーカーが壊れても当方は責任を持ちませんので、 自分でやれそうで、なおかつ壊れても良いという場合のみ、参考にしてみてください。よろしくお願いします。

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